年齢階層別の建設技能者数

年齢階層別の建設技能者数

以下の表によれば、担い手の処遇改善、働き方改革、生産性向上を一体として進めることが必要であることが読み取れます。

【出所】総務省「労働力調査」(令和4年平均)をもとに国土交通省で作成

【【出所】総務省「労働力調査」(令和4年平均)をもとに国土交通省で作成

  • 60歳以上の技能者は全体の約4分の1(25.7%)を占めており、10年後にはその大半が引退することが見込まれます。
  • 建設業を支える29歳以下の割合は全体の約12%程度です。若年入職者の確保・育成が喫緊の課題となっています。
     ⇒担い手の処遇改善、働き方改革、生産性向上を一体として進めることが必要

解説

まず、現状を確認すると、60歳以上の技能者が全体の約25.7%を占めていることが分かります。これは、約77.6万人が60歳以上であり、この世代の技能者が建設業界を支える重要な層であることを示しています。

しかしながら、彼らの多くは10年以内に引退することが予測されており、これに伴う技能の喪失が大きな課題となります。特に、65歳以上の技能者が約51.1万人と最多であり、これらの世代が退職することで、業界全体の人材不足が深刻化する可能性があります。

一方で、若年層の建設技能者の割合が非常に低いことが問題視されます。25歳以下の技能者は全体の約11.7%に過ぎず、数値としては約35.3万人にとどまります。さらに、30歳代の技能者も全体の約19.7%(約55.7万人)に過ぎません。これらの数値から、建設業界は若年層の確保と育成が急務であることが明らかです。

今後の課題として、まず「担い手の確保・育成」が挙げられます。若年層の労働者を建設業に惹きつけ、定着させるためには、働き方改革と処遇改善が不可欠です。例えば、労働環境の改善や給与・待遇の向上、キャリアパスの明確化などが必要とされます。また、若年層に魅力的な職場と感じてもらうためには、業界のイメージ向上も重要です。安全性の向上や、建設業における新しい技術の導入、環境への配慮など、現代的で魅力ある業界としてのイメージを構築することが求められています。

さらに、「生産性向上」も課題として重要です。限られた人材で効率的に業務を遂行するためには、新しい技術の導入や業務プロセスの改善が不可欠です。例えば、ICT(情報通信技術)の活用やプレハブ工法の導入により、作業の効率化を図ることが考えられます。また、技能者の高齢化に対応するために、経験豊富な技能者から若手への技術移転も重要です。メンターシップやトレーニングプログラムの強化を通じて、スムーズな世代交代を実現する必要があります。

高齢者の増加に伴う、予期せぬ事故や災害が発生する可能性があります。従業員や下請け業者の安全を守るだけでなく、第三者への損害をカバーするためにも工事保険は欠かせません。

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